
歯列矯正を検討すると、必ず悩むのが「どの矯正方法を選べばいいのか?」という点です。
ワイヤー矯正、マウスピース矯正、裏側矯正、部分矯正…
時代とともに治療法が増え、「種類が多すぎて違いが分からない」という声は非常に多く聞かれます。
しかし、矯正方法にはそれぞれ得意・不得意があり、
あなたの歯並びやライフスタイルによって“合う矯正法”は大きく変わります。
本コラムでは、主要な5つの矯正方法を徹底比較し、
メリット・デメリット・期間・費用・向き不向きまで、矯正選びに必要な知識を網羅的に解説します。
◆1. 表側ワイヤー矯正(メタル・クリアブラケット)
【特徴】
もっとも伝統的で、長年にわたり多くの患者が受けてきた矯正治療。
歯の表側にブラケットとワイヤーをつけて歯を動かす仕組みです。
【メリット】
● 幅広い症例に対応
重度のガタつきや噛み合わせのズレなど、ほぼすべての症例を改善できます。
● 歯の移動が早く確実
装置の力を直接歯にかけるため、複雑な動きにも対応可能。
● 費用が比較的抑えられる
同じ“本格矯正”でも、裏側矯正より費用が低い傾向があります。
【デメリット】
● 見た目に影響しやすい
ブラケットが露出しているため、笑うと装置が見えます。
● 口内炎が出やすい
頬や唇に装置が擦れ、慣れるまで時間がかかります。
● 食事がしづらい
食べ物が挟まりやすく、歯磨きも丁寧にする必要があります。
【向いているタイプ】
-
時間をかけても確実に治したい
-
噛み合わせのトラブルが大きい
-
見た目より機能性を優先したい
◆2. 裏側矯正(舌側矯正・リンガル矯正)
【特徴】
歯の裏側に装置をつける、審美性に優れた矯正方法。
“見えない矯正”として高い人気があります。
【メリット】
● 外から見えない
ビジネスや接客業など、人前に出る機会が多い方でも安心。
● むし歯ができにくい位置に装置がつく
唾液の循環が良い部位のため、衛生的な環境になりやすい。
● 姿勢が良くなるケースも
口の中に装置が触れることで、自然と口を閉じる癖がつくことも。
【デメリット】
● 費用が高い
技工の精密さが求められ、コストがかかります。
● 発音がしにくい期間がある
特にサ行・タ行が言いづらく、慣れるまで違和感があります。
● 舌に擦れやすい
痛みや違和感が出やすいため、最初の1〜2ヶ月が大変。
【向いているタイプ】
-
装置が見えるのは絶対に避けたい
-
マウスピースだけでは治らない中等度〜重度の歯並び
-
見た目を最重要視したい
◆3. マウスピース矯正(インビザラインなど)
【特徴】
透明で目立たないマウスピースを使い、少しずつ歯を動かす方法。
近年、とくに成人から絶大な人気を誇ります。
【メリット】
● とにかく見えにくい
透明で薄いため、矯正中と気づかれにくい。
● 取り外せる自由さ
食事のストレスが少なく、歯磨きも普段どおりできる。
● 痛みが少ない傾向
ワイヤーより動きが穏やかで、負担が少ない。
● 金属アレルギーでも安心
金属を使用しないため、アレルギーの心配がない。
【デメリット】
● 自己管理が重要
1日20〜22時間装着しないと治療が進まない。
● 難症例は不向き
重度のガタつきや噛み合わせの改善には限界がある。
● 紛失・破損のリスク
外す機会が多いため、トラブルに注意。
【向いているタイプ】
-
仕事で人前に立つ
-
清潔に使いたい
-
装置の違和感が苦手
-
軽度〜中等度の歯並びの改善
◆4. 部分矯正(前歯だけ・片側だけ)
【特徴】
全体ではなく、一部の歯だけを動かす矯正方法。
短期間で費用を抑えながら気になる箇所を整えられます。
【メリット】
● 治療期間が短い
数ヶ月〜1年以内で終わることが多い。
● 費用が安い
全体矯正の半額以下で治療できることも。
● 見た目の改善に特化
前歯のすき間や軽度の傾きに効果的。
【デメリット】
● 噛み合わせの調整には不向き
見た目は良くなっても、噛み合わせが崩れる可能性も。
● 適応症例が限られる
“前歯だけ動かしても問題ないか”の見極めが重要。
【向いているタイプ】
-
前歯のガタつきだけを治したい
-
結婚式や写真撮影までに整えたい
-
全体の噛み合わせには問題がない
◆5. 外科矯正
【特徴】
骨格のズレが大きい場合、矯正だけでは改善できないため、外科手術を組み合わせた治療を行います。
【メリット】
● 顎の位置を根本から整えられる
受け口や重度の出っ歯など、骨格の改善が可能。
● 顔つきが整う症例もある
横顔やフェイスラインの悩みが解消されることも。
【デメリット】
● 手術への負担がある
入院・麻酔が必要。
● 治療期間が長い
矯正と手術を合わせると数年かかることもある。
【向いているタイプ】
-
顎のズレによる噛みづらさや見た目の悩みがある
-
歯だけでは噛み合わせが整わない
◆6. 自分に合った矯正を選ぶポイント
◎6-1. 歯並びの状態(症例の難易度)
-
軽度 → マウスピース・部分矯正
-
中等度 → ワイヤー・マウスピース
-
重度 → ワイヤー・裏側・外科矯正
◎6-2. 見た目の優先度
人前に立つ仕事なら裏側矯正やマウスピースが最適。
◎6-3. 生活スタイル
-
マウスピースは管理が必須
-
裏側は発音の変化あり
-
ワイヤーは食事の制限多め
◎6-4. 予算
費用は治療法によって数十万円単位で変わります。
◆7. 迷ったら複数医院で相談するのが正解
医院ごとに
-
得意な矯正法
-
治療方針
-
価格設定
が大きく異なります。
2〜3院で相談することで、自分の症例に合った治療が客観的にわかるため、
後悔が少ない選択ができます。
◆まとめ:矯正選びの成功は「正しい比較」から始まる
歯列矯正は、単に歯を並べるだけではなく、噛み合わせや将来の健康にも大きく影響する大切な治療です。
それぞれの矯正方法には明確な特徴があり、
“誰にでも万能な方法”は存在しません。
だからこそ、
●あなたの歯並び
●生活スタイル
●見た目の希望
●費用
これらを総合して選ぶことが重要です。
理想の歯並びは、正しい情報と納得した選択から、一歩ずつ実現していくもの。
ぜひ自分に合った治療法を見つけ、納得のいく矯正ライフを始めてください。
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