
人は本来、鼻で呼吸する生き物です。鼻には空気を温め、湿らせ、細菌やウイルスをろ過する機能があり、身体を守るために最適化された器官といえます。
しかし、現代では子どもから大人まで、無意識のうちに「口呼吸」になっている人が増えています。
口呼吸は健康面に影響を与えるだけでなく、
歯並びの乱れ、噛み合わせの異常、顎の発育不全
など、見た目や機能の問題として長く影響を残すことがあります。
それにも関わらず「口で息をしているだけ」と軽視されやすい習慣です。
今回は、口呼吸が歯並びや噛み合わせにどのような悪影響を及ぼすのか、また改善のためにどんなアプローチがあるのかを詳しく解説します。
長い人生を考えると、正しい呼吸習慣を身につけることは、健康な身体づくりだけでなく、美しい歯並びを守るうえでも大きな意味を持ちます。
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口呼吸はなぜ良くない?鼻呼吸との違い
口呼吸の悪影響を理解するには、まず鼻呼吸の役割を知る必要があります。鼻は「天然の空気清浄機」といわれるほど優れた機能を持ち、呼吸器として理想的な構造です。
鼻呼吸には、
● 乾燥した空気を温める
● 湿度を与える
● 異物を除去する
● 一酸化窒素(NO)の放出により血流を改善する
● 肺の働きを助ける
といった重要な働きがあります。
一方、口呼吸はこれらの機能をすべて省略した“無防備な呼吸”です。そのため、
・喉の乾燥
・細菌の侵入
・免疫機能の低下
などが起こりやすくなります。
そして何よりも、口呼吸は
口の中の筋肉バランスを崩し、歯列や噛み合わせに大きな影響を与える
点が問題です。
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なぜ口呼吸で歯並びが悪くなるのか?
口呼吸によって歯列が乱れる理由は、主に“舌の位置”と“口周りの筋肉バランス”にあります。
舌が正しい位置から下がる
本来、舌は上顎の「スポット」と呼ばれる位置にぴたりと収まっています。これが歯列を外側から安定させる大切な力になります。
しかし、口呼吸の人は舌が下がり、下の歯に寄りかかるような位置になりやすいのです。舌が上に当たらないことで、
● 上顎が広がらない
● 顎の成長が不十分になる
● 歯が並ぶスペースが足りなくなる
といった問題が起こります。
その結果として、
・叢生(ガタガタの歯列)
・出っ歯
・開咬(前歯が噛み合わない)
などの不正歯列が生じやすくなります。
唇の閉鎖力が弱くなる
口呼吸の習慣が続くと、唇を閉じる筋肉が弱り、口がポカンと開いた状態になりやすくなります。
結果として、
● 外側から歯を支える力が低下
● 口の周りの筋肉が不均衡になる
● 上下の歯が本来の位置に留まりにくくなる
外側からの圧と内側からの圧(舌の力)のバランスが崩れることで、歯列は少しずつ乱れていきます。
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口呼吸が噛み合わせを狂わせるメカニズム
歯並びだけでなく、噛み合わせにも大きな影響が出ます。
上顎が成長しづらくなる
鼻呼吸をしていると、呼吸に合わせて舌が上顎に押し当たるように働きます。この舌圧があってこそ、上顎は左右に広がって成長します。
口呼吸では舌が下がるため、上顎が内側へすぼむように狭くなり、
● V字型の歯列
● 奥歯の噛み合わせのズレ
● 反対咬合の誘発
が起こりやすくなります。
下顎が後方へ押し下げられる
口呼吸の姿勢では、舌が下がり、下顎が後方に引かれやすくなります。これにより
・下顎の発育不全
・上顎前突(出っ歯)
・顎関節の負担増
につながります。
とくに成長期の子どもに口呼吸があると、骨格自体が変形しやすく、成人になってから矯正治療をしても骨格的な制限が残ることがあります。
開咬の原因にも
口呼吸の人は、舌先が前歯の間に挟まるクセ(舌突出癖)が起こりやすく、前歯が噛み合わない
開咬
につながることがあります。
開咬はただ見た目の問題だけでなく、
・発音のしづらさ
・食べ物を噛み切れない
・奥歯への負担増加
などの機能的問題が多く、治療にも時間がかかりがちです。
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口呼吸が起こりやすい理由
口呼吸は“癖”のように思われがちですが、実はなんらかの原因があって起こっています。
鼻づまり・アレルギー
慢性的な鼻炎やアレルギーがあると、鼻呼吸が困難になり、結果として口呼吸が習慣化します。
歯並びや顎の成長不全
逆に、狭い上顎や出っ歯が原因で舌が上に上がらず、口呼吸になるケースもあります。
口唇閉鎖力の低下
口まわりの筋力が弱いと、意識していないと口が開いてしまいます。
姿勢の悪さ
猫背やストレートネックは、気道を確保するために口を開けて呼吸する習慣を作りやすいといわれます。
小児期の指しゃぶりや舌癖
幼少期の習慣も口呼吸を誘発します。
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このまま口呼吸を放置するとどうなる?
口呼吸を改善せず放置すると、歯並びの悪化だけでなく、全身の健康にも影響が出ます。
● 口腔乾燥
● 虫歯・歯周病の増加
● 口臭
● 睡眠の質低下
● いびきや無呼吸のリスク
● 姿勢の悪化
● 顎関節症
とくに睡眠への影響は深刻で、浅い呼吸が続くことで疲労がとれず、日中の集中力低下にもつながります。
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口呼吸を改善するためのアプローチ
口呼吸の改善には、原因を取り除きつつ、正しい習慣を身につけることが重要です。
鼻の通りをよくする
鼻炎・アレルギーが原因の場合、耳鼻科での治療が効果的です。
特に子どもはアデノイド肥大や扁桃肥大が呼吸の妨げになっていることがあります。
舌の位置を整えるトレーニング(MFT)
舌や口まわりの筋肉トレーニングは、
・舌を正しい位置に置く
・口を閉じる力をつける
・鼻呼吸習慣に戻す
ために有効です。
姿勢改善
猫背を改善すると胸郭が広がり、鼻呼吸がしやすくなります。
矯正治療
歯並びや顎の発育が原因となっている場合、矯正治療が必要です。
とくに、
● 上顎が狭い
● 出っ歯
● 開咬
などは、呼吸機能に直結するため、適切な矯正治療で改善を図ることができます。
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口呼吸と矯正治療は密接に関連している
矯正治療では、歯を動かすだけでなく、“口腔機能の改善”が非常に重要です。
口呼吸を治さないまま矯正を行うと、
● 後戻りしやすい
● 噛み合わせが安定しない
● 舌癖が改善されず、開咬が再発する
といった問題が起こりやすくなります。
逆に、呼吸習慣が改善されていると、
・歯列が安定しやすい
・口元のバランスが美しく整う
・成長期の子どもは顎の発育が正常化する
といったメリットが得られます。
矯正治療において呼吸は“見えない基盤”ともいえる重要な要素です。
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今日からできる口呼吸チェック
あなたは次の項目に当てはまりませんか?
□ 何もしていないと口が開いている
□ 起床時に喉が乾燥している
□ 唇がよく乾く
□ 食事のとき、口を閉じるのがつらい
□ 唇を閉じると疲れる
□ いびきがある
□ 横顔で口元が前に出て見える
□ 舌の位置が下にある
□ 鼻詰まりが多い
ひとつでも当てはまる場合、口呼吸の可能性があります。
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まとめ
口呼吸は単なる癖ではなく、歯並び・噛み合わせ・顔の成長・全身の健康に影響を与える大きな要因です。
特に成長期の子どもにとっては、口呼吸が“骨格を変えてしまう”ほどの影響力を持つため、早期の改善が大切です。
● 舌の位置が下がる
● 上顎が狭くなる
● 開咬や出っ歯が起こる
● 噛み合わせが安定しない
● 矯正後に後戻りしやすい
こうしたリスクを避けるためにも、呼吸習慣の見直しは欠かせません。
もし口呼吸が気になっている、または噛み合わせや歯並びに悩みがある場合、呼吸と歯列の両方を見てくれる歯科医院で相談してみるのもひとつの方法です。
正しい呼吸は、健康な身体と美しい歯並びの基盤をつくります。
今日から少しずつ、鼻呼吸を意識してみてください。
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