知覚過敏の主な原因

▶歯ぐきの下がり(歯肉退縮)
歯の表面は人体の中でも最も硬い組織である「エナメル質」に覆われており、その内側にある象牙質は外部からの刺激から守られています。しかし、歯ぐきが下がったり、エナメル質が削れたりすることで象牙質が露出すると、冷たいものや歯ブラシなどの刺激が神経に伝わりやすくなり、しみる症状が現れます。
▶強い力での歯磨きや食いしばり
硬い歯ブラシで強く磨く習慣や、歯ぎしり・食いしばりによって歯の表面が少しずつすり減ることがあります。その結果、象牙質が露出し、知覚過敏の症状が起こることがあります。
▶酸性の飲食物
炭酸飲料や柑橘類など酸性度の高い飲食物を頻繁に摂取すると、歯の表面のエナメル質が溶けやすくなります。この状態を「酸蝕歯(さんしょくし)」と呼び、進行すると象牙質が露出して知覚過敏の原因となります。
▶歯周病による影響
歯周病が進行すると、歯を支える骨や歯ぐきがダメージを受け、歯ぐきが下がって歯の根元が露出します。その結果、象牙質が刺激を受けやすくなり、知覚過敏の症状が現れることがあります。
▶歯の破折や亀裂
転倒や強い衝撃などによって歯が欠けたり、目に見えない亀裂が入ったりすることがあります。亀裂から刺激が神経へ伝わることで知覚過敏が起こる場合があります。また、亀裂が深い場合には細菌感染を引き起こすこともあるため注意が必要です。
▶ホワイトニング
ホワイトニング後に一時的な知覚過敏が起こることがあります。これはホワイトニング剤の影響によるもので、多くの場合は時間の経過とともに症状が落ち着きます。

自宅でできるセルフケア
軽度の知覚過敏であれば、ご自宅でのケアによって症状が改善することもあります。【知覚過敏用歯磨き粉を使用する】
「シュミテクト」などの知覚過敏用歯磨き粉を継続して使用することで、症状の緩和が期待できます。一般的には1〜2週間ほどで効果を実感することが多いですが、症状が改善しない場合は歯科医院への受診をおすすめします。
【酸性の飲食物を控える】
炭酸飲料や柑橘類、スポーツドリンクなどを摂取する機会が多い方は、次の点を意識してみましょう。
- 酸性の飲食物を摂取した後は30分以上経ってから歯磨きをする
- 酸性飲料を飲んだ後は水でうがいをする
歯科医院で行う治療法
【薬剤塗布】
露出した象牙質にしみ止めの薬剤やコーティング剤を塗布し、刺激が神経へ伝わるのを防ぎます。比較的即効性があり、知覚過敏治療として広く行われています。【レーザー治療】
レーザーの疼痛緩和作用を利用して神経への刺激を抑える治療法です。痛みが少なく短時間で処置できるため、患者さまの負担が少ないことが特徴です。【根管治療(重度の場合)】
痛みが強く長時間続く場合には、歯の神経に炎症が起きている可能性があります。他の治療で改善が見られない場合は、最終的な選択肢として根管治療(神経の治療)を検討することがあります。ただし、歯の神経には歯の健康を維持する重要な役割があるため、できる限り保存することが望ましいとされています。