
親知らずは、日本人の約70〜80%に生えてくるといわれています。一方で、もともと生えてこない人が20〜30%いるなど、個人差がとても大きい歯です。
4本そろわない方や、斜め・横向きに生えてくるケースも珍しくありません。
「 親知らずは抜いた方がいいの? 」
すべての親知らずが抜歯対象になるわけではありません。
しかし、次のような場合は抜歯がすすめられることが多いです。
◆ 抜歯が必要になりやすいケース
・斜め/横向きに生えていて噛めない
・歯みがきが届かず汚れがたまりやすい
・歯ぐきが腫れる、痛みを繰り返す
・虫歯や炎症が隣の歯に影響している
炎症が広がると、健康な手前の歯まで歯周病や虫歯のリスクが高まります。
「残すメリットよりデメリットが大きい」と判断された場合に抜歯を行います。
◆ 抜歯しなくてもよいケース
・まっすぐ生え、上下でしっかり噛み合っている
・完全に骨の中に埋まり、周囲に影響がない
・清掃が十分にでき、トラブルがない
状態によって判断が変わるため、定期的なチェックが大切です。
「 親知らずは早めに抜いた方がいい? 」
親知らずは20歳前後で生えることが多いですが、30〜40代で生える方もいます。
何歳でも抜歯は可能ですが負担も少ない為、若いうちに行うのがおすすめです。
◆ 早めの抜歯がすすめられる理由
・年齢とともに骨と歯が癒着しやすくなる
・若い方が骨がやわらかく回復が早い
・年齢が上がると持病リスクも増える
明確な年齢制限はありませんが、20〜35歳頃での抜歯が多く推奨されています。
▼ 抜歯処置の基本的な流れ
抜歯は安全のため段階を踏んで行われます。
1 診察・検査
レントゲンやCTで歯の向き、神経との位置関係を確認。
2 説明・同意
方法やリスク、術後の注意点などの説明を受け同意。
3 麻酔
表面麻酔+局所麻酔でしっかり痛みを抑えます。
4 抜歯処置
• 簡単な場合:器具で歯を揺らして抜歯
• 埋まっている場合:歯ぐきを切開し、骨を削り、歯を分割して取り出すことも
5 洗浄・止血・縫合
傷口をきれいにし、必要に応じて縫います。
6 抜糸
約1週間〜10日後に抜糸します。
※処置時間は通常30分〜1時間ほどです。

「抜歯後の痛み・腫れはどれくらい?」
• 痛みのピーク:1〜2日後
• 腫れのピーク:3〜4日後
• 多くは1週間ほどで改善
下の親知らずや横向きの歯は、骨を削るため腫れやすい傾向があります。
─ 痛みや腫れが出る理由 ─
抜歯後は傷ができるため、体の自然な防御反応として炎症が起こります。
ただし
✔ 痛みがどんどん強くなる
✔ 1週間以上よくならない
場合は、※ドライソケットや感染の可能性があります。
※ドライソケット…抜歯後にできる血の塊(血餅)が剥がれたり形成されなかったりして、顎の骨がむき出しの状態のことです
─ 自宅でできる対処法 ─
✔ 痛み止めは早めに服用
✔ 当日は安静(長風呂・飲酒・運動は避ける)
✔ 頬をタオル越しに軽く冷やす
✔ やわらかい食事を選ぶ
✔ 強いうがい・傷口を触るのはNG
こんなときは歯科医院へ
• 1週間以上強い痛みが続く
• 痛みが急激に悪化
• 強い腫れ、膿、発熱がある
我慢せず、すぐに連絡しましょう。
親知らずの抜歯は不安になりがちですが、流れや術後の過ごし方を知っておくことで安心して治療を受けられます*
抜歯後の痛みや腫れは多くの人に起こる自然な反応ですが、正しい過ごし方で回復が大きく変わります。無理せず、ゆっくり治していきましょう!
